投稿者: jlqnwa
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骨格が関係するガミースマイルの真実
ガミースマイルの原因の中でも、最も根本的で改善が難しいとされるのが骨格に起因するものです。これは、上顎骨の形状や位置が、生まれつきガミースマイルになりやすい特徴を持っている状態を指します。具体的には、いくつかのパターンが考えられます。最も代表的なのは、上顎骨が標準よりも縦方向に長いケースです。顔全体のバランスに対して上顎骨が縦に成長しすぎていると、それに伴って歯と歯茎の位置も下方に移動します。その結果、唇を少し上げただけでも歯茎が見えやすくなってしまうのです。このタイプのガミースマイルは、安静にしているときでも唇が閉じにくく、口元が少し開いてしまう傾向が見られることもあります。また、上顎骨が前方に突出している、いわゆる出っ歯の状態もガミースマイルの原因となります。上顎が前に出ていると、笑ったときに上唇がその骨のカーブに沿って大きく引き上げられるため、歯茎が露出しやすくなるのです。この場合、歯並びの乱れも伴っていることが多く、見た目のコンプレックスを強く感じやすい傾向にあります。これらの骨格的な特徴は、その多くが遺伝的な要因によって決まると考えられています。ご両親のどちらかが同様の骨格を持っている場合、お子さんにもその特徴が受け継がれる可能性は十分にあります。もちろん、成長過程における環境要因が全く無関係というわけではありませんが、骨格性のガミースマイルにおいては遺伝の影響が大きいと言わざるを得ません。骨格が原因の場合、その根本的な改善には、歯列矯正だけでは限界があり、上顎骨の大きさや位置を外科的に修正する手術が必要となることもあります。自分の状態を正確に把握するためには、レントゲン撮影などを含めた精密な検査が不可欠です。